四角は力がかかれば
菱形に変型する
けど、
もとにもどれる(かも?)
三角は接点が外れない限り
変型しない
ピラミッド形は
もっとも強い
トラスは「三角形が強い」ってことを利用して構造体を構成しています。
屋根トラス
日本の建築文化を築いてきた耐久性のある伝統木造は、大断面の木材を利用して完成されてきました。
しかし、現在手に入る規格木材は全て小径断面なため、その技術を最高に活かしきれないのが実情です。
もともと、日本の伝統木造軸組の考え方は、水平耐力(屋根・床)を重視してきました。
これは壁強度を上げて建物の強度の向上を図るという近代からの考え方とは反するものです。
昔の考え方は間違っているのでしょうか?
壁の殆どない社寺・昔の民家を見て下さい。壊れていますか?
日本の軸組は壁がなくても未だにそれらの建物は壊れていません。
アメリカの住宅の寿命が平均100年だと宣伝されていますが、日本の民家は200年以上現存しています。
社寺・塔に至ってはそれ以上の物がいっぱいあります。
世界中のどこに1200以上の耐久性を誇る建物が存在しているのでしょう。
建物は崩壊する時、揺れているだけでは倒れません。
揺れがひどくなった次、ねじれて回転しながら倒れるのです。
この捻れを防ぐための水平耐力をいかに保つかが大切なのです。
伝統に基づく木造軸組にはこの考え方が生かされてきました。
ですから、壁でなくて屋根と床の構造が発達していたのです。
トラスはどうでしょう?
トラスは外国から輸入された外国技術だと思われていますが日本に輸入されて、独自の発展をしました。
そしてトラスは軸力を利用するために大きな断面を必要としない構造です。
この技術を利用することで、大梁を使わずに小径木を使って強力な耐力を引き出す事が可能となります。
私達の考える木造トラスの骨組みは、突如現れたのではなく、
日本の伝統軸組の考えが西洋のトラス工法の上に積重なって生まれたものです。
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