「木造とは?ー伝統木造の基本ー」
本年度の木造トラス勉強会〜基礎編の第一回目を
伝統木造の力の出し方について継ぎ手の原理を中心に話をしました。
小雨の降る中にも関わらず、みんな時間通りに集合。
6時15分〜8時45分位まで、時間いっぱい話は盛り上がる。
参加者は10名でした。
「木造とは?ー伝統木造の基本ー」
本年度の木造トラス勉強会〜基礎編の第一回目を
伝統木造の力の出し方について継ぎ手の原理を中心に話をしました。
小雨の降る中にも関わらず、みんな時間通りに集合。
6時15分〜8時45分位まで、時間いっぱい話は盛り上がる。
参加者は10名でした。
今の建築の常識では屋根は軽くないといけないらしい。
でも、日本の伝統木造の屋根は重い。
屋根の上に土を載せて、その上に瓦を積む。
2階の床は、土を入れて重くしてある。
そして
私は大工さんから重くなければならないと教わった。
木造は切った木を接合して家を造る。
一番の弱点は継ぎ手であり、それが引っぱりに効力がないことにある。
日本の木造の継ぎ手は押し合うという原理で造られている。
だから、ほとんど全ての継ぎ手は上から納めて、その上から重しをのせる。
その重しが土であったわけ。
今度の仕事は、古い町家の修理。
瓦屋さんと打ち合わせ中
瓦を全部降ろして、という話が出た時、
瓦屋さんが
「危ない」ということを言った。
以前、町家の修理の際、
屋根の瓦を全部降ろした時に
重みがなくなったために浮き上がって
継ぎ手が緩んで、桁が外れて、事故になった。
と言うのである。
伝統の日本の木造は屋根をわざと重くしてある。
床にも土を入れて重くしてある。
伝統木造では
重いのが正解なのである。
木造軸組トラス。
私たちには、この技術を次世代につなぐ、ミッションがあります。
私は、もともと日本の建物が好きでした。
日本の建物とは、
太い大きな梁の上に木材が乗って加重による
「力のバランス」で建つ、強い家なのです。
これが日本の建物伝統的な建物でした。
今では大きな木材が手に入りにくくなり、
かつてのような家を建てることは難しくなってしまいました。
けれども、「木造軸組みトラス」工法を使えば、
現代の細い木材でも、補強材を使わなくても、
軸力によって十分に強い建物ができるんです。
自然の風雨から住む家族を守って、永く建ち続けられる家。
家族の変化にあわせて、きちんと修繕ができる家。
これこそ「日本の風土に合った、強く健康な建物」だと思うのです。
軸組の屋根に登ったら、その家の強さがわかります。
木造トラス研究所・(株)合掌
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Tel: Fax(0742) 36-2929