トラスの実測します

工務店に勤めている私の知り合いから
「奈良県桜井駅近くの、大正時代の銀行の店舗を改装中で、小屋組みは寄棟型のトラス」と連絡があり
先週私一人で見させていただいたのですが、
かなり傷んではいるのですが、いままで改装の変更は少なく、
ある意味新築時の雰囲気をそのまま残した建物で、
また、今回の改装のための事前調査で内部壁の構造なども一部露出したりしていて
私のように、近代建築に興味のある者にとつては見所の多い建物でした。
そこで、あまりに勿体ないので、工務店さんに御願いして
ミニの見学会をさせていただくことになりました。

 

場所    集合場所 桜井駅南口  
日時    5月14日(日) 午後1時から4時 

興味のある方は連絡下さい。

 

注意事項
2階床に一部危険個所などありますので事前に注意します。
管理された見学会ではありませんので、ケガは自己責任になります。
当日簡単に実測して後日作図して共有しようと思います。
お手伝い御願いします。

 

以下、簡単説明と画像です。
建物は、間口6間、奥行5間です。
ホールは、5間角で、片側に1間巾の小部屋があります。
明治大正期の、割とミニの近代西洋建築です。
この時期の西洋風建物は、外観は西洋としても
内部の構造は、和小屋もしくは疑似トラスが以外に多いのですが
(というか、私の見たものでは、純トラスのほうが圧倒的に少ない。)のですが
この建物は純トラスで、

しかも「隅合掌」と尊称される日本独自の寄棟型トラスです。
改装中のため、天井内にも登れて、天井も漆喰下地の強力な構造なので
ハシゴに登れる方なら簡単に登って間近に見られます。
ホールなどの内壁も改装中で、漆喰下地の胴縁が見られます。
また、一部外壁側の柱などもむき出しなので。壁内の様子が分かります。
面白いのは、小屋トラスの部材と柱材を共通化(120*240程度)していることです。
日本の近代化というのは、こういう面でも試行していたようです。
外観は、正面は何十年か前に改装されてしまっていて面影はありませんが
側面の少なくとも一面は、戦後以前のものではないかと思います。(外から塞がれている。)
サッシなども当時の木製のもので、内装の上下窓は今でも機能しています。
私的には、見所満載と感じました。